昭和の映画レビュー 「ザ・タイガース世界はボクらを待っている」「鴛鴦歌合戦」「風と樹と空と」
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★★★★・・・絶対オススメ
★★★・・・一見の価値あり
★★・・・悪くはないけれど・・
★・・・私は薦めない
☆・・・おまけ
※本編の内容に触れる個所がありますから、観られていない方は、ご注意ください。
『ザ・タイガース/世界はボクらを待っている』
GS(グループサウンズ)映画の第ヒット作です。
当時人気絶頂のザ・タイガースのヒット曲10曲が聞けるだけでもお宝ものなんですが、
若かりしころの姿を見て、思い出に浸るのも一興なんです。
ボーカルのジュリーが基本主演格なのですが、
ピーもトッポもタローもサリー(岸辺おさみ)も人気ものだったので、
みんなに台詞はあり、見せ場もあります。
でもこのころの東宝のアイドル映画はストーリー的に幼稚なものが多く
松竹のアイドルものとは一線を画されてしまっています。
残念なところはたくさんありますが、ファンなら許せちゃう1作です。
なにせ映像を見ているだけでも懐かしいので。 ★★
『鴛鴦歌合戦』
「おしどりうたがっせん」と読みます。
1926年に18歳で映画監督にデビューして以来、261本を監督し、
1972年に「純子引退記念映画 関東緋桜一家」で監督を辞めるまで
ありとあらゆる映画を撮って来た、マキノ正博(マサヒロで何度も文字が変わっています)監督の
1939年製作のオペレッタ・ミュージカルの傑作です。
ありえないほどの、ノーテンキな映画で、志村喬さんや、片岡千恵蔵さんたち大スターが
画面狭しと、歌い踊ります。
内容は楽しいぐらいで、たいした意味はありませんが
なんでこんなに楽しいかが謎なほどの映画に仕上がっています。
職人・マキノ監督の腕が冴え渡っていますねー。
モノクロ・スタンダード画面に時代劇姿の登場人物たちが、歌い踊るというだけでも
「ありえねー」映画なのですよ。 ★★★
『風と樹と空と』
日活でたくさん増産された、吉永小百合―浜田光夫さんの「純愛コンビ」の
多い作品の中の1作で、石坂洋次郎原作物の1本でもあります。
当時のこの二人のコンビ作は、ものすごい量産体制で、年2回だった
百恵−友一などは問題にならないぐらいの人気コンビだったのです。
ところがこの作品、二人の関係は、青森から東京へ集団就職で出てきた仲間というだけで
二人が恋愛しないという非常に珍しい作品なのです。
原作どおりなのか、90分の枠にはめる為に脚本をはしょったのか、
そんな気がしてならない消化不良な映画でした。
純愛コンビが、恋愛もしないという全くレアな1本となりました。
★★
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