一語一映Ⅲ

高知市の美容室リグレッタの八木勝二が、映画や本のこと、ランチなど綴ります。

【おうちで観る映画】2018年。作品75「Z」作品76「伊豆の踊子(山口百恵)」

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★★★★★・・・なにを置いてもレンタル店へ走ろう

★★★★・・・絶対オススメ 

★★★・・・一見の価値あり

★★・・・悪くはないけれど・・ 

★・・・私は薦めない 

☆・・・おまけ

※本編の内容に触れる個所がありますから、観られていない方は、ご注意ください。

「Z」

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おうちで観る映画2018年の75本目は、1969年のフランス/アルジェリア共同制作映画128分です。

公開された中2生の年にテアトル土電で観て、同じ年に二番館の中劇で観て以来47年ぶりの再会でした。昔買っていたDVDで鑑賞。

王政下のギリシア(映画では明示されていませんが)で、自由主義を訴える国会議員の暗殺事件を題材に腐敗した政治警察を予審判事/ジャン・ルイ・トランティニヤンと、ジャーナリスト/ジャック・ペラン(初製作)が暴く政治サスペンス映画の傑作です。

政治物が苦手な僕にも分かり楽しめるこの映画は「М」と並び世界一短いタイトルなのですが、「Z」が意味しているのは、議員Z氏(イブ・モンタンの意思)は生きている」という意味のギリシア語なのだそうです。

テーマ音楽がいい。俳優がいい。テンポよし、カット割りよし、ユーモアよし。そしてペランとトランティニヤンが絶妙な演技をしています。...

警察と政治家の反分子を建前だけの処理で「交通事故による死」として処理されかけていた事件を、二人のタッグで一枚一枚はがしていく様は痛快であり、「暗殺」をまだ確定していないから「事件」と訂正させていた判事が自ら「暗殺」と言い始めるあたりから、テンポが上がり見事にコミカルなほどの官僚の狼狽ぶりが描かれます。

でも。。。というオチなのですが、実際にはこの判事がギリシアの後の大統領になったという話を聞くにつけ、映画の力は素晴らしいものだと痛感します。

DVDの再発売と日本語吹き替え版の復活を望みたい作品です。

Z [DVD]

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★★★★

「伊豆の踊子(山口百恵)」

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おうちで観る映画2018年の76本目です。
昭和49年暮れの正月映画として「エスパイ」と同時公開された百恵ー友和映画の第一弾です。82分。
「伊豆の踊子」と言えばそれまで田中絹代、美空ひばり、鰐淵晴子、吉永小百合、内藤洋子と名だたる青春スター、大女優の登竜門だったわけです。
ですから百恵さんがそれをデビュー作に選んだということは、大スターへの道を歩みますよ、私という宣言でもあったわけです。
この作品は、百恵文芸シリーズの一作めとして作られ、その後正月、ゴールデンウィーク、お盆と長期休みの度に公開される東宝のドル箱となります。個人的にはこの作品がベストだと思います。
作りが丁寧、脇もしっかりした俳優さんが固めている、カメラアングルもなかなかよい。何よりも百恵ちゃんがあくまでも可愛く、そして演技をしっかりしています。
中山仁さんが好演していますし、石川さゆりさんも島の幼なじみ役で出ています。
なんといっても下田港のお別れのシーンに被さるナレーションと回想で終わるラストが秀逸で、その年の邦画収入のベスト3に入ったんですって!
百恵神話の始まりでした。
★★★ 
伊豆の踊子 [DVD]

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