一語一映Ⅲ

高知市の美容室リグレッタの八木勝二が、映画や本のこと、ランチなど綴ります。

ママに見て欲しい子どもたちが主人公の映画20選⑤「ペーパー・ムーン」レビュー

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『ペーパー・ムーン』

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スタッフ/キャスト・作品解説

1974年アメリカ映画 パラマウント映画 103分 モノクロ

監督=ピーター・ボグダノビッチ、脚本=アルヴィン・サージェント、撮影=ラズロ・コヴァックス

出演=ライアン・オニール、テイタム・オニール、 マデリーン・カーン (ストーリー)

あらすじ

1935年の大恐慌期のアメリカ中西部。聖書を売り付けては人をだまし、小金を稼ぐ詐欺師のモーゼが、亡くなった恋人の娘アディと出会う。

彼は嫌々ながら彼女を親戚の家まで送り届ける事になったが、アディは大人顔負けに頭の回転が速く、モーゼは相棒として旅を続けることになる。

いつしかふたりの間に本物の親子のような愛情が芽生えていく。 しかし、モーゼの前にダンサーだという白人の女が現れる。アディはこのままでは自分が見捨てられると不安になり、思い切った行動で女と引き離すことに成功する。

モーゼはがっかりしながらも、休暇のせいで所持金が少なくなったことを気にかけ、また詐欺を仕掛けることにした。偶然にも酒の密売人を見つけ、取引を持ちかけると商談は成立。モーゼは事前に密売人の酒をごっそりと盗み出し、それをまた密売人に売りつけたのだった。しかし、話を聞きつけた警官が猛スピードのパトカーで迫ってくる・・・・・・。

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(鑑賞)

「ある愛の詩」でスターの仲間入りをしたライアン・オニールと、娘のテイタム・オニールの共演作です。 驚いたのは、先に決まったのはテイタムだったという事実を知った時です。

監督ボグダノビッチが「ラスト・ショー」「おかしなおかしな大追跡」のヒットに続いて選んだ作品です。企画ありき、女優ありきから、前作で組んだライアン・オニールに話が回ったというのもテイタムからライアンというのも面白いなあと、制作秘話を聞いていました。

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ふとしたことから、母親をなくしたテイタムを親戚の家に送り届けることになったライアン。ふたりの珍道中が始まります。親子(?)でロード・ムービーというのも、なかなかありません。ライアンの仕事は聖書販売。といっても、新聞で死亡記事を見つけて、その家に行って『聖書を注文を受けていたので、届けにきた」と、未亡人の名前を本に金文字で打ち込んで高額販売をする。という一種の詐欺。それで、糊口をしのいでいます。ところがテイタムは、金持ちの家には三倍以上の24ドルとったり、お金のない家には「生前にお金をいただいている」とか、モーゼの仕事に口挟んで詐欺の片棒を担ぐくらいの才能を発揮します。 

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なんといっても見所は、この年のアカデミー助演女優賞の候補5人に選ばれたテイタムとライアンの憧れの女性に扮するマデリーン・カーンのダブル・ノミネートですね。

結果テイタムは10歳にして最優秀アカデミー賞助演女優となりますが、この演技にはほんと舌を巻きます。もちろんこの10歳でのアカデミー賞受賞という記録はいまだ破られていません。 次々と出てくるテイタムのアドリブの詐欺の手口、これが第一に面白く、踊り子のマデリーンに惚れて旅行きを共にする軽薄な大人のライアンも好演です。

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密造酒をかっぱらって、大もうけという企みは失敗に終わりますが、一人さびしく旅立つライアンに、テイタムが言う言葉がラストシーンで、にやりと出来てとてもハッピーになれるラストシーンです。

結局人は一人では生きていけないんですよね。

このシリーズの映画たちです

「ベイビー・トーク」

「運動靴と赤い金魚」

「クリスマス・ツリー」

「ネバーエンディングストーリー」

 

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