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一語一映Ⅲ

高知市の美容室リグレッタの八木勝二が、映画や本のこと、ランチなど綴ります。

昭和の映画を見るレビュー 「シェルブールの雨傘」「バージン・ブルース」「見知らぬ乗客」

★★★★★・・・なにを置いてもレンタル店へ走ろう ←新設しました
★★★★・・・絶対オススメ 
★★★・・・一見の価値あり
★★・・・悪くはないけれど・・ 
★・・・私は薦めない 
☆・・・おまけ

※本編の内容に触れる個所がありますから、観られていない方は、ご注意ください。

「シェルブールの雨傘」

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 初めて見たのが、中学生のころだったのかな?
1964年の作品ですから、リアルタイムでは見られていません。
自宅にカラーテレビが1台あり、客間に白黒の14インチが1台あったころに、NHKの字幕つきの洋画劇場を一人で、モノクロのほうで見ました。
前編が歌というのは、直前に「ジーザス・クライスト・スーパースター」というミュージカルで見ていたので、そんなに驚きませんでしたが、「旅立ち」「帰還」「不在」「エピローグ」と4部に分かれた構成を90分ぐらいの短さで見事に表現していることに驚きました。
驚いたのは、大人になってからレーザー・ディスクでカラー映像で見たときです。ピンクがどぎつく目に刺さりましたが、これは解像度の悪さのためであることが、東京の大スクリーンでスクリーンに映ると、こんなきれいな映画がこの世にあったんだと思いました。そして今回のDVDデジタル・リマスター映像です。
最後の雪のガソリンスタンドが、忘れられないほどまぶしかったのを忘れません。
★★★★

 

シェルブールの雨傘 デジタルリマスター版(2枚組) [DVD]

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「バージン・ブルース」

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 1974年に秋吉久美子さんは、5本もの映画に出演しています。
東宝の「青葉繁れる」だけが岡本喜八監督ですが、ほかの4本は、全部藤田敏八監督の作品なのです。「赤ちょうちん」「妹」「バージンブルース」は藤田-秋吉青春3部作として有名ですが、もう1本の藤田監督作品は「炎の肖像」あの沢田研二さんの映画初主演作です(ザ・タイガース映画を除く)。

「赤ちょうちん」「妹」とも、かぐや姫のヒット曲をモチーフに映画化しているのに対し、3作目は野坂昭如さんの「バージンブルース」ときました。劇中にも曲が流れたり、最後のほうに倉敷の街で野坂昭如さんのライブ(弾き語り)が延々とあったり、もしかして「バージン」という言葉だけをモチーフに映画を発想したんじゃないかって思えるほど、ストーリーは脈絡がない。

バージン娘・秋吉久美子を守るために保護者としてさすらう中年(たしか設定36歳?)に、長門裕之さんが扮しており、いい味出していますね。それにしても若かりしころの桑田佳祐さんに似過ぎてるー、なんですよ。

不安定な終わり方も青春3部作なんですよね。
それがあのころの青春だったんだから。★★ 

バージンブルース [DVD]

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 「見知らぬ乗客」

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 これはモノクロ映画です。

サスペンスの神様・ヒッチコックの手腕が見事に生かされた1本です。1951年の製作でサスペンス小説パトリシア・ハイスミスの原作をもとにした「交換殺人」の映画化です。
列車で乗り合せたある男には殺したい父親がいて、自分も浮気を繰り返す今の妻と別れて、愛する人と結婚したいと考えている。そんなところに交換殺人の話が舞い込み、迷っているうちに、その男が妻を殺してしまう。そして殺人を迫られる主人公のプロテニス・プレーヤーといったところが主なプロットですが、見せ方が並じゃないんですよ、ヒッチコックは。
①殺人シーンの怖さ、メガネのレンズに写る絞殺シーン。これがまた後々の伏線となる。

②テニスの試合中、観客は全員球を追いかけて、首を左右に振りながら見ているのですが、殺人者は一人、テニスプレーヤーの方向から目をそらさない。

③回転木馬のブレーキが壊れて、激しく回るメリーゴーランドに近づき止めるアクションシーンのすごさ。

④ヒッチコックの登場シーンはオーソドックスな列車の乗客でした。

これは傑作でした。どれもヒッチにははずれがありませんが。★★★★  

 

見知らぬ乗客 スペシャル・エディション 〈2枚組〉 [DVD]

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