一語一映Ⅲ

高知市の美容室リグレッタの八木勝二が、映画や本のこと、ランチなど綴ります。

独断と偏見の映画評 117 「オデッセイ」「信長協奏曲」「キャロル」

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★★★★★・・・なにを置いてもスクリーンへ走ろう 

★★★★・・・絶対オススメ 

★★★・・・一見の価値あり

★★・・・悪くはないけれど・・ 

★・・・私は薦めない 

☆・・・おまけ

「オデッセイ」

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残念ながら、たくさんノミネートされていたアカデミー賞では、主要部門は獲れませんでした。確かに主演のマット・デイモンは熱演だったし、火星でひとりの孤独な生活を生き抜いた。でも、その悲愴感、寂寥感などはディスコに流れる音楽に消し去られてか伝わってこない。この音楽の選択はとてもプラスに明るくも働いていたが、反対に楽観的になりすぎて「どうせハッピーエンドだろ」感を漂わせていました。
なんといっても残念なのは救出計画に中国が名乗りを上げ、世界はアメリカと中国で救われたみたいな感覚になってしまった部分です。これがなければ随分違った印象にもなったはずです。この映画はもっと楽しく作れたはずです。★★★

 

「信長協奏曲」

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テレビも原作マンガも見ていなかった。
それで映画をそのまま見たものだから、「見ているのありき」で始まる「これまでのあらすじ」に戸惑うばかり。設定が飲み込めないから、小栗旬さんがしゃべる現代語信長に馴染めず、映画が軽薄に見えて見えて、セットや衣装がテレビよりかなりお金をかけているのであろうこともまた中身の伴わさに見ている方がつらくなるという2時間でありました。

テレビの続きを映画で完結なんてことばかりやっていると、映画は軽~いものになってしまい、折角の設定が絵空事丸出しになってしまい、ラストシーンが虚しく響きます。まさしく「信長狂騒曲」とでも言うべきか・・・? ごめんなさいの★

 

「キャロル」

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こちらもアカデミー賞こそ逃したものの、主演女優ケイト・ブランシェット、助演女優ルーニー・マーラとも大熱演で、2年前に最優秀主演女優賞をケイトが獲っていなければ本命じゃないの?という熱演の映画でした。
反対に作品賞にも監督賞にもノミネートされなかつたのは、同性愛というタブーを描いたからというよりも、作品の完成度に難点あり、だと思いました。

主人公キャロルの亭主との冷たい関係や孤独な心持ちなどの表現が殆どがケイトの演技力により表現されている感があり、脚本や演出でそれを出せなかったところに弱さを感じます。それは亭主にも言えることで、棒読みな感じのする役者にそういう演技しかされられなかったのも残念です。いい演技を女優さんたちがしているのを活かせられれば、★の数も増したはず。それにしても二人の熱演に敬意を評して★★★★
※高知での上映の予定は現在ありません。