独断と偏見の映画評 122 「SCOOP!」「BFG」レビュー
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★★★★★・・・なにを置いてもスクリーンへ走ろう
★★★★・・・絶対オススメ
★★★・・・一見の価値あり
★★・・・悪くはないけれど・・
★・・・私は薦めない
☆・・・おまけ
『SCOOP!』
福山雅治=シンガーソングライター、俳優、DJ。
歌手としての人気は相変わらずの高値安定、俳優としては、「ガリレオ」の頭脳明晰、無感情(興味のないことには無感知)な物理の大学教授を演じて大当たり、「そして父になる」で演技派に開眼となるのだが、ラジオに感心のない僕でも福山のラジオは面白いとは知っていた。
二枚目キャラなのに、下ネタ満載、さらりと言ってのけるのでヤラシイ感が全然しないというそういうキャラを映画で演じないかな・・・と思っていたら、「モテキ」「バクマン。」とマンガを原作にした映画で独特のテンポとノリで一気にヒットメーカーに躍り出た大根仁監督が新作「SCOOP!」で中年パパラッチカメラマンに福山雅治を起用して、ラジオのDJのノリの演技を要求。これは嬉しいタッグでした。
予告編のテンポの良さは、本編にもそのまま生かされています。
最初の15分で画面に引きずり込まなくては・・・の大根(だいこんおおね)伝説はここでも健在。写真週刊誌のカメラマンと記者、編集部の内幕を快調に紹介しつつそれぞれの登場人物のキャラクターを見事に表現しています。
元一流カメラマンから、スターのゴシップ専門パパラッチ・カメラマンになり果てた福山さんの演技ぶりが心地よく、芸達者な共演陣に囲まれ、なかなか心地よく再起を帰そうとする中年カメラマンを演じています。
結婚して好感度が変化した福山さんの起死回生のイメージチェンジ映画と言っていいのかも?
吉田羊、滝籐賢一、二階堂ふみも熱演ですが、何と言ってもリリー・フランキーです。大根監督の映画のキーマン・リリーさんが今回も重要な役であり、思いもよらぬラストシーンの注目を拐ってしまいます。
いかにも映画らしいという意味を買い、★★★★
きっとラストシーンの衝撃に賛否両論あるでしょうけど、それは別にして二階堂さんの「あのシーン」だけはいただけないですねー。お金を出してみる「映画」なんですから。
『BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』
いろんなタイプのポスターがありますが、それが一番好きです。
でもこれだと「ビッグ・フット・ジャイアント」と間違われそうな感じもするのですが。まず予告編をどうぞ・・・
『BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』本予告編(スピルバーグ監督のコメント入り)
親日家でありまた、スピルバーグ・ブランドが看板になる日本用に予告編に挿入する当たり気合の入り様を伺わせる予告編です。
高知では「日本語吹替版」だけでの公開でした。
『BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』 BFGの大好きな“プップクプー”と、“プリプリプー”って・・・?
映画の一部の動画ですが、これを見て、大人が見に行きたくなるかというとかなり疑問。言い間違い(セリフでは「言いまつがい」)の多い子どもたちに夢を配る巨人と孤児院で孤独に育つ少女の交流友情物語です。
「グレムリン」「ジャイアント・ピーチ」「チャーリーとチョコレート工場」の原作者ロアルド・ダールの原作です。イギリスのファンタジー小説界の大御所ですね。
夢を集めて、化合し、楽しい夢を子どもたちに配るのが仕事なBFG。そして孤児院で暮らすソフィーを巨人の国に連れて行く。そこから始まる異世界の生き物と孤独な子どもの交流物語となると、スピルバーグ・ファンタジーの最高傑作「E.T.」と被って来ますが、なんと「E.T.」で名脚本を書いたメリッサ・マシスンの遺作でもあるのです。
両作の共通点
・主人公が孤独な子ども
・異世界の生き物との出会い・交流
・悪の脅威
・ピンチから大団円
というところでしょうか?
スピルバーグとディズニーはこれが初めての出会いです。
過去にスピルバーグは「未知との遭遇」で「ピノキオ」の「星に願いを」を流し、「1941」では映画館で「ダンボ」に涙する軍人を描き、「フック」では「ピーターパン」の後日譚を描くなど、ディズニー映画に対する憧憬は並外れていて、初めてのタッグに満を持してトライしている意欲がよく分かる。
惜しむらくは、日本語字幕で見たかったこと。
吹替版でBFGが言う「にんげんまめ」の意味が、原作なら「HUMAN BEING」なのが、巨人は言いまつがいで「HUMAN BEANS」と覚えているということに気づくまでまる一日掛かりました。恥ずかしながら。
★★英語の日本語字幕版で見たらきっと★1つ追加だと思うのです。残念。