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一語一映Ⅲ

高知市の美容室リグレッタの社長・八木勝二が、店のこと、映画や本のこと、ランチなど日々のつれづれを綴ります。

独断と偏見の映画評 121 「超高速参勤交代リターンズ」「怒り」

スクリーン 映画マイラブ

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★★★★★・・・なにを置いてもスクリーンへ走ろう 

★★★★・・・絶対オススメ 

★★★・・・一見の価値あり

★★・・・悪くはないけれど・・ 

★・・・私は薦めない 

☆・・・おまけ

 

【超高速参勤交代リターンズ】 

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 「参勤」したら「交代」するのが参勤交代! 佐々木蔵之介が主演する映画「超高速!参勤交代」が“リターンズ”として超高速で帰ってきた。

 弱小の湯長谷藩が金も時間も人手もない中、藩主の内藤政醇を筆頭に精鋭6人で“とんでもない”知恵を使って見事、「参勤」を実現し、藩の取り潰しの危機を免れたのが前作。行きの「参勤」でお金も体力も使い果たした政醇たちだったが、帰りの「交代」までが「参勤交代」だった……。最後の力を振り絞り「交代」をはじめた一行を再び数々の無理難題が降りかかる。

2013年に1作め「超高速参勤交代」が映画化されて、ヒットしたらしいがその頃映画館から遠ざかっていたせいで、見ていません。

ではなぜ続編に当たる本編を見たのか?と問われると、本命の「怒り」が午前11時55分からの上映だったので、その前の午前9時30分頃から午前11時30分頃までに終わる映画を探したわけです。該当作は数本あり、その中でいちばん面白そうかな?と思ったということだけなんです。

そんな軽~い気持ちで見たら、約2時間その軽快なテンポと危機また危機を機知で乗り越え、お取り潰しを画策する老中に抵抗し翻弄する様がテレビのサイスでは収まらないスピード感とスリリングさと笑いで一気に見せてくれ、かなり楽しめました。名作とまでは行かなくてもキャラクターは立ってるわ、ストーリーは面白いわ、最後のめでたしが予測できるのも安心してみていられるわ、俳優はいいわ、でとても楽しめました。
「2」を先に見て「1」を後で見たのは、もしかしたら、”輪廻転生の名五部作”「猿の惑星」以来かもしれません。 
「勧善懲悪」「痛快無比」「抱腹絶倒」「奇想天外」「危機一髪」

いくらでも四文字熟語が出てくる痛快作です。

『超高速!参勤交代 リターンズ』予告

監督は、本木克英監督

出演 佐々木蔵之介内藤政醇、深田恭子お咲、伊原剛志雲隠段蔵、寺脇康文荒木源八郎、上地雄輔秋山平吾

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こりゃレンタルへ走らなくちゃ。

僕のツボにはまる作品です。★★★★ 

超高速! 参勤交代 [DVD]

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 超高速!参勤交代 リターンズ (講談社文庫)

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【怒り】 

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「悪人」は過去に見た日本映画の中でもベスト10に入れたいほど、「本当の悪人は誰だ?」というミステリーよりも恐い人間のずるさを描ききって、前作「フラガール」とともに大好きな映画のひとつなんですが、その李相日監督が「悪人」の原作者・吉田修一さんの原作を再度映画化、そして俳優陣も、「悪人」に続き、妻夫木聡さんが出、渡辺謙さん、宮崎あおいさん、森山未來さん、松山ケンイチさん、綾野剛さん、広瀬すずさんら主演級の俳優さんがズラリ。

予告1と予告2があります。


「怒り」予告


「怒り」予告2

どっちが「より観たい感」がありますか?
僕自身は、予告2の方が映画の本質を表していると思います。

犯人未逮捕の殺人事件から1年後、千葉、東京、沖縄という3つの場所に、それぞれ前歴不詳の男が現れたことから巻き起こるドラマを描いた。東京・八王子で起こった残忍な殺人事件。犯人は現場に「怒」という血文字を残し、顔を整形してどこかへ逃亡した。それから1年後、千葉の漁港で暮らす洋平と娘の愛子の前に田代という青年が現れ、東京で大手企業に勤める優馬は街で直人という青年と知り合い、親の事情で沖縄に転校してきた女子高生・泉は、無人島で田中という男と遭遇するが……。

 これがあらすじです。
3つの物語が並行して進みます。

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シンプルにまとめれば、こうなります。

 

【千葉編】では、

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渡辺謙と宮崎あおいの父娘のところへ転がり込んでくる謎の青年松山ケンイチの話。

【東京編】では、

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有能なサラリーマンではあるがゲイな妻夫木が、ふらりと現れた綾野を誘い同棲をする。

【沖縄編】では、

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島に来たばかりの広瀬すずと、無人島に住んでいる森山未來の交流と裏切りのドラマ。

 

見ていて、「バベル」を思い起こしました。
モロッコ、アメリカ・メキシコ、日本という世界各地で同時に起こる物語を同時進行させ、「言葉が通じない」「心が通じない」世界における人間を描き、最後に集約させる見事な映画でした。鮮烈な菊地凛子の話題は記憶に新しい。

 

それに比べて、本作は俳優さん個々人の熱演は光り輝くものの、集約性に欠けるのが気になった。つまり「怒」の文字の謎がわからないのである。原作でもそうらしい。もどかしさや、信じるものを模索し続ける映画なのだから「怒」の解明は必要がないのかもしれない。

 

それぞれの訳ありな侵入者たちの誰が犯人なの?という推理小説の醍醐味はない。どちらかと言えば人を信じることが出来ない現代人の孤独と、それでも信じたい葛藤、これは描け切っているのだが、物足りなさが残るのは、大団円的な感動を呼び起こさないことだ。映画にはそれが欲しいと思う。

渡辺、宮崎、妻夫木の、安堵の慟哭、そして広瀬の絶叫の部分は見ごたえがあり、その部分では大いにいい映画だったがそれは予告編で見ている。そこに至るまでの「悪人」出みせた「はまり込んで行く怖さ、逃げ場のない怒り」が全編を通じてズシンと来なかったのが残念な作品であった。 

怒り(上) (中公文庫)

怒り(上) (中公文庫)

 

 怒り(下) (中公文庫)

怒り(下) (中公文庫)

 

大力作なんだけどなぁ、★★★