一語一映Ⅲ

高知市の美容室リグレッタの八木勝二が、映画や本のこと、ランチなど綴ります。

山田のかかし祭り1等賞、構想17年の大作です。「アンパンマンの鬼退治」





よく晴れた10月の第3土日の香美市土佐山田町鏡野公園です。
保育園児たちが、芝生の部分で楽しく遊んでいます。

その向こうのほうに、見えるものは?


山田のかかしコンテスト1等賞の作品です。
賞金30万円ですって?すごいですね。
以前は50万円だったようですよ。


さて、この作品の生まれた背景です。
このメッセージボードが思いを表現していますよね。


そのときに描いた絵です。
そうそう、土佐山田では男の子が生まれた初節句には、フラフを作って飾るんですよね。
お母さんの手製の絵だったようです。

その彼も高2と言いますから、もう17歳の年です。


作品全体を写してみると、上の絵にそっくりなんですよ。
設計図は17年前に描かれていた。
そして、故郷が生んだ大漫画家、やなせたかしせんせいが亡くなられたら、
これを作品に、という思いがあったようなんです。


アンパンマンの桃太郎の顔の曲線のキレイな事、見事なこと!!
普通この案山子コンテストだと、土台を作って紙を貼るのが常識なんですが、
全部を発泡スチロールで作っていますね。

滑らかな曲線を出すことには、とてつもないご苦労があったことと思われます。


お供には、食パンマン。


マストから行く先を見渡す、カレーパンマン。


飛びながら偵察をする、メロンパンナちゃん。


そして、櫓を操るのは、ご存知名犬チーズです。


桃の描かれた旗も本物の縫い方で、適当にマジックで描いたものではありません。


細かいディテールをご覧下さい。
眉も、目も、口も、てかっている鼻もほっぺたも。
本物が立体的に浮き出してきて、今にも動き出しそうです。


衣裳や刀、足元の細かさも、一切の手抜きがありません。
細かいところも手抜きなし。


この船の見事さ。
そのまま、海に出ても進みそうなほどのできばえです。

この製作チームは「藤田享実とおじさんズ」となっています。
おじさんズの中には、ご主人のなまの会でもご一緒している藤田さんが居り、
ご近所の引退したおじさんたちが、この時季になると結集してきて
設計図に従って、見事な小道具をこしらえてくれるらしいのです。

このチームの去年の作品が⇒ こちら 

町内の年中行事になりつつありますね?


そして、今年は、おばさんズも海と波と、裁縫に活躍してくれたということ。

みよ、作品全体の躍動感と完成度!!

材料費はきっと莫大でしょう?
30万円はかかっていないかもしれませんが、
協力者へのお礼宴会なども開かれるのでしょうか?

終わったばかりで、何ですが、
来年の作品が早くも楽しみになってきました。