一語一映Ⅲ

高知市の美容室リグレッタの八木勝二が、映画や本のこと、ランチなど綴ります。

初めての大腸内視鏡検査は、2時間で2リットルもの液体を飲む苦行から。




この検査をしたのは、8月最終の週でしたから、またもや5週間遅れの記事になりますが、
盲腸切除手術をすることを決めてから、どうせ入院するならほかに悪いところがあったら、
入院中に診てもらおうということで、初めての大腸内視鏡検査を事前にすることになりました。


初めてで知らなかったのですが、8時半に来てと言われたもので
わりとすぐ終わるものだと勝手に思い込んでいたら、半日仕事ですよ、
といわれたから、しょげているのです。


ほんとは、それもあるにはあるのですが、
この液体を2時間で2リットル飲み干しなさいという命令にがっくりきていたのです。


そして、便意が起こったら、すぐにそこでして、
その様子を記録することという指令でした。


8時55分スタート、10時55分完了予定。
早く飲んでもいけないようで、だいたいコップ1杯15分というスピードになっているようなんです。


最初の3杯くらいは平気でしたよ。
美味くもないけど、まずくもない。


のこり1.5リットル。
時間は1時間半、楽勝じゃんと思うのは、このあたりまでですわ。


10分後とに1杯、だんだん飽きてくるんですよぉ。
単調な味ですから。
ビールみたいな味ならいいのにね。


1時間経過、
ちょうど1リットル、折り返し地点です。

1回目の便、出ましたか?
いえ、まだです。出ません。


口に含むのも、飲み込むのも、飽きてきましたよ。
どうしたらいいの?
このままじゃ終わらないよ。


そうだ、と思い出し、飴をなめながら口に含んで味を分からないようにしてみました。
うん、これはいい。
あとは、機械的に飲み込むだけ。


病院の7階のこの部屋からは、ちょうど高知アネックスホテルさんのてっぺんの塔と
露天風呂があるだろう位置が見える。
たむさん、いないかなぁ。


ここからは、飴を舐め舐め、口に含んで味を消し、飲み込むだけ
という行動を機械的にし始めたので、ぐつと楽になり、本を読みながらすいすいと行きだしましたよ。
やるぅ、天才。


あと、4杯か?
でも、まだ便が出ませんよぉ。


出なければ、いくら全部飲んでもだめなんです。
追加のものを飲んでいただきます、と書いてあるのを見て、恐怖におののきつつ
座れども、動かず。


好きな味の飴も切れて、
最後に残った苦手な梅味の飴は敬遠して、
また苦しみつつも飲み続けていると、
いよいよ・・・・

出始めました。
最初は10分以上空きましたが、だんだんと間隔が狭まり始めました。
お産のシーンの実況のようですね、いや、追加の薬なしに一安心です。


最後のいっぱいになりました。
制限時間まであと5分です。
ついで、余韻に浸りながら、口につける。


仕方なく口に含んだ梅味に混ざって最悪の味になりましたよ。
最後の一杯は、学生時代の「一気!!」の心境でしたわ。


タイムアップぎりぎりにセーフでした。
こんなことでも一生懸命にやると達成感が湧いてくるものなんですね。


こんなのに履き替えて、


病衣にも着替えて、気合を入れてやっていこう!!
気合入れても仕方ないんだけど・・・。
逆に力抜いてって、言われそうです。


2時間もこの部屋で自分と格闘した思いで、
なんか部屋に愛着が湧いてしまいましたよ。


いざ出陣。




上からと、下からを両方やりました。
上からは初めてではないので、要領が分かりましたが
下からは初めてだったので、こそばゆいやら、
おなかの中を泣けきまぜられているような違和感やら・・・。



着替えて外来へ降りました。
幸い、異常はございませんでした。
自分でも見ていましたけど、なかなかキレイな内臓でしたわよ。


しかし、この格闘した部屋、
大学時代のへやのせまさとほぼ等しく、もちろんトイレは部屋の中にはついてなかったものの
思い切り愛着を感じて、去りがたい気持ちになってしまいましたよ。


病院が終わり、空腹感の中、パンをかじったのは、
午後4時頃のことでした。