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一語一映Ⅲ

高知市の美容室リグレッタの八木勝二が、映画や本のこと、ランチなど綴ります。

キネマ旬報ベストテン鑑賞レビュー 「プリティ・リーグ」「蜘蛛巣城」

映画マイラブ キネマ旬報 DVD鑑賞

★★★★★・・・なにを置いてもレンタル店へ走ろう ←新設しました
★★★★・・・絶対オススメ 
★★★・・・一見の価値あり
★★・・・悪くはないけれど・・ 
★・・・私は薦めない 
☆・・・おまけ

※本編の内容に触れる個所がありますから、観られていない方は、ご注意ください。



【プリティ・リーグ】


1992年外国映画7位 ユニバーサル映画 128分
監督=ペニー・マーシャル、脚本=ババルー・マンデル、 ローウェル・ガンツ
出演=トム・ハンクス、ジーナ・デイピィス、ロリ・ペティ 、マドンナ

(ストーリー)
1943年、戦時下のアメリカ、多数の大リーグプロ野球選手らが徴兵され、プロ野球運営が困難になりつつあった。ある日、オレゴン州の女性ソフトボールチームの花形キャッチャーのドティ・ヒンソンとその妹のもとに、1人のスカウトマンが現れ、女性だけのプロ野球リーグの創設と興行のために力を貸して欲しいと誘われる。実在した女子プロ野球リーグを題材に描く、トゥルー・ストーリー。

(鑑賞)
タイトルは「A League of Their Own」です。「プリティ・リーグ」とはよくつけたもの。
「彼女たち自身のためのリーグ」というようなニュアンスでしょうか?
「ビッグ」でトム・ハンクスをスターにし、「レナードの朝」で優しい目線の映画で心を癒し、
そんな女性監督が、実在した第二次世界大戦中のプロ野球女性リーグの話です。

ソフトボール選手だったドティ(ジーナ・デイビィス)とキット(ロリ・ペティ)姉妹のところへ「女子野球リーグが発足する。やらないか?」とスカウトが来ます。ドティとキットが配属されたのはロックフォード・ピーチズでした。

ダンサーあがりのメイ(マドンナ)や美女軍団の足を引っ張る器量だが、猛打者のマーラ(ミーガン・カバナー)、子連れのエブリン(ビティ・スクラム)など様々な選手の集まったこのチームを率いるのは、元大リーグの強打者だがケガで引退、今は酒びたりのジミー・ドゥーガン(トム・ハンクス)です。

最初は女子野球など馬鹿にしていたジミーも、ドティたちのガッツあふれるプレーで女子大リーグの人気が高まるにつれて、酒もやめ、真剣にコーチするようになる。

4つのチームに分かれた、女性選手たちの悩みや葛藤を織り交ぜながら、奮闘していく様はアメリカ映画の得意とするところです。些細な事から監督と口論し、トレードに出されたキットのチームと激しく優勝を争うピーチズですが、ドティの夫が帰還してきたため、チームを去ります。ところが、優勝決定戦で2つのチームが戦うことになり、ドティはその試合に出るため、またチームに戻ります。

迫力ある野球シーン。好演のマドンナなど、見所はたくさんあります。
でも一番なのは、1988年に話が飛んで、当時戦った女性たちが殿堂入りを祝う集いで語り合うところでしょう。このシーンがなかったら、ただ昔こんな話がありましたでしたが、実在の人物も出ているようで、ほんとにそんな時代があったんだ。という感慨に浸れることで、この映画の味わいはますます湧くんです。
★★★★


【蜘蛛巣城】

1957年日本映画ベスト4位 東宝作品 110分
監督・脚本=黒澤明、脚本=小国英雄、菊島隆三、橋本忍、音楽=佐藤勝
出演=三船敏郎、山田五十鈴、志村喬、千秋実

(ストーリー)
シェイクスピアの『マクベス』を日本の戦国時代に置き換え様式美に拘り描いた戦国武将の一大悲劇。鷲津武時は謀反を起こした敵を討ち、その帰途の森で出会った老婆から不思議な予言を聞く。やがて予言通り事が運び始めると、欲望に取り憑かれた妻にそそのかされて主を殺し、自ら城主の地位につくのだったが……。

(鑑賞)
シェイクスピア、ドフトエフスキーを愛した黒澤監督の、シェイクスピアものです。
芝居がかっているのはその所為で、舞台変換なども舞台的という感じがとてもする映画です。

森で出会ったもののけの言葉通りに操られ、運命を変えていってしまう狂気の殿に三船敏郎さん。
やはり名優です。それを操る奥方の山田五十鈴の台詞回しの巧妙だこと。
男の運命を狂わすのはいつも魔性の女と決まっているものです。

白黒の映画ですから、メイクがものすごい効果をあげています。
「乱」の仲代達矢さんの殿は化け物にしか見えなかったのが、白黒だとものすごい効果を出していますよ。

ラスト近く、森が動くという、もののけの予言を目の当たりにしてしまってからの
殿の狂乱振りがすごいのです。彼の幻なのか本当に起こっていることなのかがわからないほどの狂気の世界の映像の迫力はすざまじい限りです。蜘蛛巣城の中で弓矢に追い回されるシーンでは、特殊効果を使わず(首を射すくめられるシーンは別)、本当に弓矢を放ったそうだから、迫真のシーンです。
そのシーンだけしか知らなかった黒澤映画のひとつの名作を見た満足感は大きかったです。

DVDには字幕機能もあります。
字幕も出して見ると、歌の意味もセリフも意味がわかり、とても理解しやすくなります。★★★★