一語一映Ⅲ

高知市の美容室リグレッタの八木勝二が、映画や本のこと、ランチなど綴ります。

DVDレビュー 「セックス・クラブ」「崖っぷちの男」「スプリング・ブレイカーズ」


★★★★★・・・なにを置いてもレンタル店へ走ろう ←新設しました
★★★★・・・絶対オススメ 
★★★・・・一見の価値あり
★★・・・悪くはないけれど・・ 
★・・・私は薦めない 
☆・・・おまけ

※本編の内容に触れる個所がありますから、観られていない方は、ご注意ください。


映画館で映画を見ることが、まばらになってきたので、
レンタルDVDの中でも、新作または準新作に当たる比較的最近の映画を取り上げる
新設コーナーです。


『セックス・クラブ』


原作はチャック・パラニュークの小説『チョーク!』。
デイヴィッド・フィンチャー監督の『ファイト・クラブ』(1999)に次ぐパラニューク作品の映画化で、
それだけが共通点で『セックス・クラブ』という邦題はいかがなものでしょうか?

ちなみに原題の「Choke」とは、のどに詰まるという意味で、
多少、その手の意味も含んでいるが、愛する母親の入院費を稼ぐため、レストランでの
「窒息サギ」で人の善意をダシにして金を騙し取る、という意味も含まれています。

セックス依存症の青年ヴィクター(サム・ロックウェル)は、
植民地村を再現したテーマパークでエキストラのバイトをして生計を立ててます。
彼は同じセックス中毒に悩む患者たちの集会に出ては治療に励もうとするのだが、
ついつい出席者の女性と別のコトに励んでしまうのが常だった。
行く先々で刹那的なセックスに溺れる彼は、
道往く女性を見ても必ずその裸体を想像せずにはいられないという性癖なんです。

彼にはアルツハイマー気味の母親(アンジェリカ・ヒューストン)がいて、
病院に足繁く通ってはせっせと身の回りの世話をしていたが、母親本人は彼のことを息子ではなく、
弁護士か誰かだと思っている。そうのどに物を詰まらせて見舞金をたかっていたのである。

かなり際どい内容ではありますが、からりと明るく描いているので全然じめじめ感はなく、
タイトル損しているいい作品なんですわ。
ラストが少し、スカッと行かないのが難点か、いい点なのかも?★★★



『崖っぷちの男』


まず着想、シナリオがよい。
30億円のダイヤモンドを横領した罪で服役しているニューヨーク市警の
元警察官ニック・キャシディ(サム・ワーシントン)は、父親の葬儀に参列した際に脱獄し、
高級ホテルの高層階に現れた。そして窓枠を越え、飛び降りようとします。

大勢の人が固唾をのみながらニックを見守の中、
ニックは要求を伝えるための交渉人としてニューヨーク市警の女性刑事
リディア(エリザベス・バンクス)を指名する。

この交渉の裏側ではダイヤモンド強盗が計画されていたのです。
ニックから依頼を受けた弟・ジョーイ(ジェイミー・ベル)、
その恋人であるアンジー(ジェネシス・ロドリゲス)は、向かいのビルの屋上に潜入し、
下の階層へと侵入しようとしていたのだった。

あっと驚くどんでん返し。濡れ衣を晴らせたときのシーンは爽快なものでした。
これは意外にもかなり面白かったのでした。 ★★★★


『スプリング・ブレイカーズ』


東京の映画館で見ました。
唯一時間が合うのがこれだけだったので、なんとはなしに見た映画です。

(あらすじ)フェイス、 キャンディ、ブリット、コティの大学生4人組は
"スプリング・ブレイク"(春休み)を迎えようとしていた。
刺激のない日常を変えようと彼女たちは旅行に出ることにするが、
その資金を得るために彼女たちは強盗をしでかした。

軽い気持ちで行った強盗はあっさりとうまくいき、
彼女はフロリダのビーチで春休みを満喫することができたものの、
調子に乗りすぎた結果警察に見つかってしまう。

そんな彼女達を助けたのは、胡散臭い雰囲気を漂わせる麻薬の売人・エイリアンだった。
以上ネットより転載。

往年のアメリカンニューシネマの香りがぷんぷんする幻想的な現代サイケな色調と物語です。
しきりに繰り返されるセリフ「スプリング・ブレイカーズ・フォーエバー」が耳に残る。

スタイリッシュな映像に好き嫌いが分かれる映画ですが、ストーリー自体はごく単純です。
映像と音楽と、編集で楽しむ感覚ムービーですね。
だから、すごいストーリー展開などはありません。
シンプルに青春の爆発と破滅が描かれます。 ★★